最近なんだかIT、ITとかまびすしいことである。
ITとはInformation Technologyのことだそうである。分かりやすくいうと、ネットやデジタル化を推進することによってIT革命を起こすのだそうである。
なんだかちょっと前まで騒がれていた「情報革命」とか「マルチメディア」とか「インタラクティブ」とかいうキーワードを一緒くたにして出来上がった言葉のようである。
しかし、ちょっと考えてみれば分かることだが、ITに革命など起きるはずもないし起こせるはずもない。なぜなら、ITというのは読んで字のごとく、所詮只のコミュニケーション技術にすぎないわけで、「革命的な技術」であることと、その技術が革命を起こすこととは全く異なる意味合いだからである。
語呂の良さにひかれて、昨日までのことを忘れて政府までが「革命」などとぶち上げているが、「革命」を推進する政府などかつて存在したことはないのはご存じの通りである。眉唾もここに極まれり、というていたらくである。まー、ITによる合理化、程度のニュアンスで捉えておけば間違いのないところだろう。
ところが、DIGITAL DIVIDEということになると、問題は異なる。所得格差が情報格差を生み、それがまた所得格差を助長するという意味合いであるから、革命ではなく資本主義の必然の帰結を見るだけではあるが、機会均等という見地からすると確かに不平等である。
ネットでの株取引で瞬時にして人一人の一生分の所得に匹敵する数億円を稼ぐなどということも可能になった。ところがPCも持たず、ネットにも縁のない人々にとってこれは想像すら出来ない世界の出来事なのである。
とはいえ、これを選択する自由もまた均等に平等に与えられてしかるべきで、PCとWIN3点セットの習得をリストラ条件にするなどというのがまかり通ることの方に違和感を覚える。
これを本末転倒と言わずしてなんと言おう。
ITとは、人が人とのコミュニケーションをより円滑にするという目的を達成するための手段でなければならず、であるならばITに革命など起こさせるのではなく、人間の下僕として活用してこそITの使命は全うされると思うのだが。
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