2007年6月10日日曜日

vol.30 だからCRMは無理なんだ 2000/10/23

私の携帯電話が突然切れた。
この後、「お客さまのご都合により・・・」というアナウンスが勝手に流される。
決して私の都合で切ったわけではない。要らぬお節介である。
私は、すぐに携帯会社に電話をしてなぜ切ったのかを問いつめる。

「切る前に切ると言ってくれなければ困るじゃないですか、どうして勝手にプチンと切るんですか」
「いいえ、勝手にプチンと切ったりはいたしません。料金が未払いになっておりまして」
「じゃー、請求書を送ってください」
「お送りしてあるはずですが」
「いいえ、着いてないからこうして電話してるんです」
「戻ってきてないということは、着いているという判断をさせていただいております」
「だから、着いてないから電話してるんです」
「いいえ、着いているはずです。なくされたんじゃありませんか」
「あなたは送ったという、わたしは受け取ってないという、じゃー、郵政相に確認してみてください」
「いちいち配達確認はしないことになっております」
「じゃー、どうして送ったと断言できるんですか」
「ですから戻ってきてませんから、着いたということです」
「じゃー、着いたということにしましょう。でも、わたしの手許にはない」
「多分それはお客さまが紛失されたのだとおもいますが」
「じゃー、紛失したということにしましょう。でも、請求書がないと払えないでしょ。送って下さい」
「2度はお送りできないことになっております」
「じゃー、どうするんですか」
「直接当社までお振込いただくことになっております」
「それを先に言ってくれればいいんです。じゃー、振込先をファックスしてください。ついでに解約書も」
「ご解約はお電話ではお受けしておりません。また、料金をお払い頂いてからでないとできません」
「だから、払いたいと最初から言ってるんですがね、即解約したいんですが」
「ご解約はお近くの営業所までお越しになってお願いいたします」
「解約書、間違いなく送っといてくださいね!」

5分程のauの女子社員とのやり取りだったが、料金を速やかに払いたかっただけのわたしは、解約宣言をするに至った。
彼女の言動を振り返って見ると、一度も自らの落ち度を認めた形跡がないことが良く分かる。意味も無く謝ったりすることを潔しとしないのが女性の特質である。それをお客との接点の最前線に配置して平気な顔をしているというのが殆どの企業である。彼女は、解約宣言に対しても「事務的」に応じるであろう。

CRMが喧伝されて久しいが、問い合わせ窓口は「受付嬢」とは違うのである。海千山千の熟練の営業マンこそが相応しいのではないか、という感を今さらながら強くする事件であった。
こういう事情で、わたしの携帯は「お客さまの都合により現在通話できない」状況にある。払うべきか、解約すべきか、悩みはつきない。

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