2007年8月19日日曜日

vol.46 ガスでブロードバンド? 2001/01/03

「ガス中に伝導物質を封入、それにデジタル信号を流す実験に成功。

これからはガス 器具を通じてインターネット常時接続が可能になった。料金はガス代の基本料金でま かなうということだから、これによって、実質的に無料での常時接続が実現すること になる。今後、電信、電力各社も対抗上、基本料金での常時接続を打ち出すことになりそうである。」

「電線で高速ネット」の記事には目が点になってしまった。で、「次世代ネット接続 」を考えてみたのが上記である。

そんなことを言われているくらいにあきれてしまったし、そんなことできたの?どう してもっと早くしなかったんだ!というのが素直な気持ちである。

考えてみれば確かに電線も銅線である。しかも電話線よりもしっかりと太い。コンセ ントの数は電話線用の10倍以上ある。家庭でのネット接続を考えたとき、電話線よりも有利なことは間違いない。

しかし、である。確か電話工事のとき、電線から離すように配線していたはずである。確か雑音がするからとか言っていたはずである。なのに、その雑音の元である電線にデジタル信号を流すことができるのか?交流の中をデジタル信号を流せるのか?じゃー、電話線はいらないのか?じゃー、元々NTTなんていらなかったんじゃないのか??いつからそんなことができるようになったんだ??どーなんだ!!・・・・・・という気になってくる。違いますか?

そもそも基本料金というものを取っているわけだから、基本以外のことをする場合は基本料金はなくて当たり前。従量分のみでの料金徴集となってしかるべきところ、何か違ったことをしてもらうわけじゃなし、「ついでにできる」ことにまで料金を払う気にはならない。

クソ遅い(お正月から失礼!)電話回線でクソ高い電話代を取られ、ちょい早いISDN(64Kbps)でちょい高いISDN代を取られ、かなり早いADSL(1Mbps)でかなり安い電話代になろうという矢先、うんと早い電線ネット(2Mbps)で只になればこれは申し分ないのだが・・・。(ちなみに光ファイバーは10Mbps) 料金体系はともかく、技術的には年内には実現可能なのだそうである。これが実現することになれば、今度は逆に、電力会社にNTTが開放を迫るということになるのだろうか・・・・・。

もう、どうでもいいから早くしてくれーーーーー!!

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2007年8月15日水曜日

vol.45 ××japan.com 2001/01/01

まずは、無事21世紀を迎えられたことを喜びましょう。そして、間違いなく、今生きている人間で22世紀を迎えられる人は殆どないことを再確認いたしましょう。

年末のニューヨーク株式市場は、ブッシュ氏対ゴア氏の熾烈な選挙戦の結果を先取りする結果となった。 時価総額で昨年1位だったマイクロソフトが6位に転落。

2位だったGEがトップにたつと同時に、2位エクソン、3位ファイザー、4位シスコシステムズ、5位ウォルマートと旧世代事業が再び上位を席巻する展開を見せた。

現在はまだら模様に見える新旧産業の座だが、これが共和党のブッシュ大統領の政策でどっちに振れるのか?大方の予想通りの展開であるとするならば、今年から新産業が逆風に曝されることになる。

そして、アメリカにおけるインターネット関連企業の成長はこれによって疎外されることはないだろう。成長の鍵となる資金調達が困難になってくることは避けられないが、これはアメリカ国内に限ってのことである。

そうなると、資金を目指してインターネット未開発国に技術とともに進出してくることになるだろう。とりわけ、今年がやっとブロードバンド元年であり、IT革命を政府が主導し、前世紀の遺物のようなパビリオンに対して総理大臣賞などを設ける国などは狙い目になるだろう。

現在のアメリカのWEBコンテンツを見れば分かるように、すでにWEBはビジネスツールの1つとして確立している。コンテンツの善し悪しなど2の次なのである。

コンテンツを競うのならTVでやるべきであって、PCはビジネスツールであることは自明のことである。だれもPCでテレビを観たいと思わないし、TVでインタラクティブショッピングなどしたくないのだが、未だにこの2つは混同されている。(混同されることで需要喚起が図られている)

クリントン大統領が、日本の通信インフラに対してあれ程口を挟んできた真の理由。それは、最新の電車を走らせるための線路を引かせることだったのである。

線路まで引くことも出来たのかも知れないが、それには時間が掛かり過ぎると踏んだのだろう、もっぱらお得意のアンフェアであることを槍玉にあげることでまんまと成功したわけである。

線路が通ればこっちのものである。あとは最新の電車と技術を走らせればいいだけ。今年は、きっと××japan.com元年になることだろう。

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2007年8月4日土曜日

vol.44 2001年ブロードバンド元年 2000/12/28

やっとである、やっと。ブロードバンドでの通信が可能になるらしいのである。

この間、10年・・・。貧しい、実に貧弱な環境を提供し、異常とも呼べる値段で暴 利をむさぼっていたNTTが消滅(えっ、まだ?)。渋々ADSLの導入を発表したことは 先にも書いた。(INSの安売りでそごうの閉店セールの様に食い繋ごうとする醜態を さらしているが)

しかしである、しかし、これでネット環境はドラスティックに変わる。 かねがね言っていたことであるが、「ネットはテレビに向かう」ためのインフラをこ れでやっと手にしたことになるのである。

1Mbps。これがアナログテレビの通信環境である。これさえ手にすることができれば 、ストレスのない通信が可能になる。やっとここまできたのである。 これに先駆け、デジタルテレビがインタラクションを謳って花々しく登場したが、「 右脳で観るツール」であるテレビにインタラクションは不要。「テレビがPCになる」 ことはないのである。PCは「左脳で使うツール」なのである。

では「ネットはテレビに向かう」とはどういうことか?

ネットは、ぼーっ眺めているだけでは何も手に入らないし情報の交換すら出来ない。 常に自分自身がアンガジュマン(参加)することによって成立し、変化させていくこ とのできるツールである。

ところが、その通信環境は余りにもお粗末であった。たった1つの情報を手に入れる のに膨大なエネルギーと根気とおまけに法外な金を要したのである。(かろうじてメ イルはこの環境下にあっても奮闘した方だろう)

通信環境の向上は、左脳の思考スピードでの通信を実現する。静止画像は言うに及ば ず、動画、音声の配信を可能にする。現在のテキストオンリーの世界から、「テレビ 並」にまで向上するのである。

これが、「テレビに向かう」最大の理由であり、「一般化」を意味する。 テレビの速さは最低条件の通信環境なのである。この環境下でWEBコンテンツにも大 きな変化が訪れることになる。高品位なコンテンツが求められることになる。

しかし、勘違いしないでほしい。「テレビのようなコンテンツ」が求められることは 一切ない。高速化で手にするものは「情報の集積化」である。同じ時間で10倍、1 00倍、1000倍の情報を手にすることを可能にするコンテンツ、それこそがブロ ードバンド環境下で求められるコンテンツである。

ブロードバンド元年、それは、「ICを設計するような緻密なWEB設計技術」が要求さ れる時代の幕開けを意味する。

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2007年7月29日日曜日

vol.43 やっとADSL 2000/12/14

いやいやながらNTTがADSL参入を発表。

ここまで追い込まれるまでやらなかったには理由がある。光ファイバーであり、ISDNを放棄せざるをえないからである。しかし、もうケツに火がつくところまで来てしまった・・・・。

まー、これは「苦渋の選択」らしいが何のことはない要はドコモとの余りのボーナス格差にNTT社員が経営陣に決断を迫っただけのことで、ユーザー無視に変わりはない。苦渋の選択を強いられてきたのは我々ユーザーなのである。

さっさと民営化して、NTT EASTでもWESTでもなって真面目に経営してほしいものである。
さて、これを見透かしたように、イギリス系CS放送B SKY BがADSLでテレビ放送をスタートすることをぶち上げた。

考えてみなくとも公然のこと、テレビ放送は1MbpsであるからADSLで下り1Mbpsが確保できればパソコンが「テレビになる」のである。

この発表、デジタルテレビ放送開始を待って、ADSL参入発表を待ってのことであることは言うまでもない。そしてさらなる大きな発表が引き金になっている。アメリカ大統領選におけるブッシュ氏の勝利である。

これによってアメリカのIT投資は急激にダウンすることは明白である。こうなれば、アメリカが今さら光ファイバーの敷設に走るとは考えにくい。我が国のlast 1 mileの敷設もアメリカに対する優位性がその根底にあるわけだからその必然性が崩壊する。

ならば、アメリカのブロードバンドのスタンダードであるADSLで十分だろう。さすがの日本国民もしびれを切らせていることだし・・・。てなことで決まったわけだろう。

しかし、これでも十分に意味のある決定である。ADSLがスタンダードになれば、「IT革命」や「デジタルテレビでインターネット」といった寝言が聞かれなくなるだろうし、「本来のネットらしさ」がやっと実現できるわけであるから。Real Time Interactionの時代が遅ればせながら我が国にもやってくることになるのだから。

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2007年7月22日日曜日

vol.42 楽天市場の逆襲 2000/12/03

楽天市場の三木谷社長がぶくぶく太ってきた。
男が太る時というのは「金回りがいいとき」と相場は決まっている。と思っていたら、やってくれました、インフォシークの買収。

もともと元気だったところへ持ってきて、最もこのコンテンツに欠けていた部分を見事に取り込んだわけである。慧眼である。これでYAHOO!撃墜の準備が整ったわけである。先におこなった、CSへの参入というのは文字どおり「投資」だが、今回のは「経費」に匹敵する。大正解である。

YAHOO!が楽天化してきているのはご存じのとおり。広告収入を増やすために不必要にディレクトリーを深くするにも限界があるというわけで、オークションをやったりショッピングをやったりと目先を変えて収入増を図ってきたわけだが、肝心の検索エンジンの精度の悪さが目につき始めた。

一方、楽天はと言えば1軒あたり5万円という、ショッピングモールとして破格の家賃でテナントを増やしてきた。しかしここへ来て、テナント間の競合や質のばらつきが目立ちはじめた。その姿勢は単なる不動産屋に成り下がっており、目玉となるサービスが必要であったし、YAHOO!の追撃をかわす必要もあった。

こんな状況にあって、楽天の取るべき戦略は見えていた。検索エンジンの装備、つまりは「YAHOO!化」である。一発検索で商品情報に飛んでいいかなければ商品購入は煩わしい。さらに、検索エンジンの装備は、広告収入という美味しいオマケが付いてくる。

楽天の成長は、メガモール化しか残ってないと思っていたが、これを検索エンジンの装備で達成しようというわけである。検索エンジンのポータルとショッピングモールのポータルとの熾烈な戦いは今始まったところと言えよう。

さて、「一発で比較検討できてその場で決済できる」ことがショッピングサイトの条件である。そうすると、次には自前の銀行がどうしても必要になってくるのだが・・・。

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2007年7月14日土曜日

vol.41 デジタルテレビのインタラクション 2000/11/29

デジタルテレビ放送開始を前にして各社ともコンテンツの充実に余念がない。

が、ここでわたしは断言しておく。デジタルテレビはこける、と。
なぜなら、各社とも売り物になっているのが「インタラクション」であるからだ。つまり、双方向テレビ放送。

この発想自体の矛盾を解く鍵は、こう言い換えてみればすぐに分かる。「受信専用パソコン」。
そんなものは売り物にならないことはすぐに気付くのに、双方向テレビは走り出してしまった。何故か?

デジタル家電のセンター機能を担わんがためである。そしてまたデジタル家電もまたこける。
家電のネットワーク。これもこける。理由は単純、冷蔵庫の中身はドアを開けて見れば分かるし、必要な材料は買いに行った方が早いし、電子レンジでできる料理など料理とは呼べないし、料理のできない、したくない、する時間のない人は外食ですますことができるからである。

そんな手間暇かけて、ネットワーク家電に付き合うよりも、さっさと自分の手と足で片付けてしまえるのである。第一、ネットワーク化しなければ用が足りない広さの家に誰が住んでいるのか?

もっと根本的な問題は、パソコンは左脳を、テレビは右脳を使うということだろう。パソコンにインタラクションが付き物なのは、無限にQAを繰り返していく必要があるからであり、能動的にツールとして活用しようという脳の働きがあるからである。

これに対して、テレビを観るときには脳は受動的に情報を受け入れようとしている。そこへ持ってきて番組に登場の女優の付帯情報がハイパーリンクで見られるとしても、ドラマの感動は、番組の流れは一体どうなるんだ?

テレビ画面を活用してゲームをすることが出来るが、あれはあくまでもパソコン画面の代わりに使っているだけのこと。同じ画面を使うからと言って「パソコン用コンテンツ」を流せると思うところが大きな間違いなのである。

まー、パソコンもテレビもゲームも糞味噌にしてしまってこけると分かった道へ消費者を誘導できると思っている放送や家電業界というのはおめでたい。
放送開始の前に、もっとインタラクションを活用して消費者情報を収集することが先決だろう。

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2007年7月11日水曜日

vol.40 リアルタイムCRM中継その5 2000/11/15

さて、お楽しみ(?)頂きました「リアルタイムCRM中継」ですが、先方の都合により一時中断しています。
まー、最後の言葉にしたかっただろう下記の一文にだめ押しをしておいたつもりだったので当然の幕切れであったわけである。
> 上記事情をご賢察の上、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

しかし、現状のCRMの実体がこれによって色々と詳らかになってきた。特に、
1)あらゆる「事件」は一担当者の責任による収拾が求められている
2)問屋、酒販店にはこの「事件」の存在は告知されないまま回収作業は進められた
3)ダメージを最小限に食い止めるために、企業は日常的に「情報隠し」を行うものである
という3点は重要である。

つまり、以下の文中、

> 弊社と致しましては、開缶不具合が発生した事実を深刻に受け止めており、
> その対応につきまして鋭意取組んでおります。
前後の事情を今状況判断するに、「あわてて取り組みはじめております」というのが正しかったと思 う。

> こうした商品の不具合への対応につきましては、幾つかの方法がございます。
> 今回は、発生した開缶不具合の性質、ロット、期間等の状況を考慮し、
> この分野に詳しい外部の有識者とも協議した上で、流通を通じての措置を
> 選択させていただきました。

「流通を通じての措置」とは回収交換作業のことを指すが、問屋通しではなく、直接酒販店に対してサッポロ本社から電話を入れて在庫確認が行われており、「個別対応」の域を出ない。

つまり、「識者」はこの「事件」の揉み消しを教唆したということである。
また、今回の「事件」に対し問屋、酒販店にとっては「つんぼ(耳の不自由な方)桟敷き」に置かれ、頭ごなしの「処理」をしたメーカーに対する不信感を持った。

こうして見てみると、企業と言うのはいつまでたっても他企業の不祥事を「他山の石」とすることが出来ないのだなー、とあきれてしまうほどである。この意識と、交通違反で捕まった人間を「不運」と思う意識と似たり寄ったりなのではないだろうかと思う。意識の民主化への道は遠い。

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