2008年3月16日日曜日

Vol.68 無線LANは最後のインフラか

NTTコミュニケーションズが無線LANサービスを来年早々から始めると発表した。

11Mbpsというから快適そのもののはずである。結局、光ファイバーまでのラスト1マイルのソリューションとして最短距離がこれ、というところなのだろう。

この技術は決して新しいものではなく、我が国では自衛隊が使って実績のあるものであった。あったということは問題があったわけで、すでにお気付きのようにセキュリティーである。

簡単に情報が盗まれてしまうわけである。ということは、民間レベルの情報ならばさして問題がないということで、払い下げの技術を活用しようというのが無線LANである、と理解すればいいということになる。

ADSL、BB、IP電話、無線LAN、この4つが2002年のネット技術のキーワードであるが、このすべてに渡る問題の根幹を担うのが実はNTTである。

ADSLにおいては、NTT局舎内における通信会社の設備の設置場所の問題。BBにおいては、局舎内工事費問題。IP電話、無線LANにおいては、基本料金問題。

結局21世紀のインフラを整備しようとすると20世紀の古典的産業にぶち当たってしまう、ということなのだろう。

定額で高速通信を実現してほしい、という我々のニーズに一括してこたえてくれるのは、今だにNTTなのだ。出来ない理由はただ一つ。NTTが民間企業ではないからである。

来年から小泉内閣に指導の下、郵便事業は民営化の道を歩むそうであるが、これはもはやさしておいしい事業ではない。まず民営化すべきはNTTである。

ADSLにしてもBBにしてもIP電話にしても無線LANにしてもすべて民間主導で市場が広がったところに参入して甘い汁を吸ってきたのがNTTである。早急に不当な基本料金解消を目玉に民営化し、ネットインフラの整備を一気に実現してほしいところである。

でなければ、TVや冷蔵庫にネット接続をして家電業界が失敗したように、IT不況に沈むPC業界がPCにTV受信装置をつけても同じ轍を踏むことになるだけだろう。

※ここまでが2001年である。色々なことがたった7年前にあったんです。感慨深い・・。でしょ。

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