2008年1月11日金曜日

Vol.62 「BBコンテンツの未来」

IT不況である。すべてのハード機器の製造体制がEMSに向かいSCMが徹底されて行く中での当然の帰結である。

メモリーチップは十分の一にまで下落し、昔通った道を歩む韓国メーカーをダンピング提訴する時代になった。

しかし、IT環境は不況でも何でもない。まだその緒についたところである。ADSL、無線LAN、光ファイバー、いわゆるBroad Bandネットワーク利用者はいまだに100万人未満、日本国民の1%にも満たない状況である。

ご存じのように「難行苦行の忍耐」の末わたしのオフィスにYAHOO!BBが繋がって1週間。どういう風にわたしのネット環境が変わり、それによってどんなことが可能になったかを検証することでネットの未来を俯瞰してみることにする。

1)メイルが24時間チェック可能
2)ネットサーフィンが24時間可能
3)送受信のストレスが軽減された

大きく以上の3点がBBインフラによってドラスティックに変わった点である。おや、音楽も聞けるし動画も楽しめるんじゃなかったの?とお思いのことであろう。これが実は違うのである。

そんなものはどうでもいいのである。もちろんBBコンテンツが未開発ということもあるのだろうが、わたしが思うに、それは「ネットコンテンツ」ではなく、「テレビ用コンテンツ」であると思う。

ネットコンテンツは、極めて個人的なニーズを満たしてくれるものでなければならない。テレビはより多くのニーズを満たすものでなければならない。

つまり、1to1と1to Masの違いが厳然としてあるのであり、PCとTVは全く別のツールなのである。(まー、センスと扇子くらいの違いはあるね→こういうことを言うからギャラが安いんです)

デジキューブがキオスク端末を使った音楽配信から撤退したが、そもそも音楽業界は1toMasマーケットの存在を前提にしているビジネスモデルであるわけだから、1to1マーケット向けコンテンツを配信することに矛盾がある。※1

動画についても多分これは同じで、PCで映画を楽しむことは決してないだろう。※2「今すぐ知りたい情報をいつでもどこにいても即時に取ってくるツール」、つまりBB インフラによってネットは「いらち」な方御用達のツールにますます近付いてきたというのが今のところの実感である。

※1音楽配信は1to1マーケット向け配信が常識となった今、これは外れている。

※2毎日のようにGYAOを観ている今、太字部分に関しては外れたというべきか。だが、TV代わりに観ているのではなく、DVD代わりに観ているところが違うと言い訳しておこう。

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