2007年9月24日月曜日

vol.49 新しい出版 2001/01/25

WEB出版ということをやりはじめるところが出てきた。

WEBに載せるということは、WEBという大海に小瓶に手紙を詰めて放り込むようなものである。

1997年に自分のWEBを持って3年、ぽつぽつとどなたかが来ては読んでいっては去っていくような状況が続いていた。

実は、その頃すでに少額課金が実現するようなことを言ってたので、1回100円程度で「販売」してやろうと思っていたのである。

ところがご存じのように、ブロードバンド化と似たようなスピードで、ビットキャッシュもいつのことだか分からない状態である。

そして昨年末、ドリームブッククラブという名前だけはひどく分かりやすいが、中身は訳の分からないところから「公開」の依頼。

公開も何も、はなっから公開してたのであるから、「?」という感じ。聞けば、PDFでダウンロードして貰うという。

はは~これで金をとるのか、と思ったらそうではなくて、「本」を作るという。しかも「投票制」でという。

面白いことにわたしは某家電メーカーで、WEBで新商品を開発する仕事をやったことがあって、この発想にまんまと乗せられてしまった。いや、むしろ、積極的に乗ってみたのである。

結果、「本」になることになり、現在版組が進んでいる。こうなってくると、ちょっと面白い。 WEBで、すでに全文を読んでいるのに「本」がほしくなるのか?という問いに対する解答がこれだからである。

この5年程の間に、WEBはメディアからツールへと変わった。 WEBをツール化することでリアルへと回帰するのである。この流れをそっくりそのまま体現しようというのがドリームブッククラブである。

さらに今度は「本」という実体があるわけで、ここからWEBというヴァーチャルへともう一度回帰させる仕掛けが必要だろう。これがインタラクションということであるから。

そしてまたリアルへ・・・・・。R2V to V2R、RVRである。ヴァーチャルとリアルの無限のインタラクション。こういうものが実現できれば「新しい出版」が出現したと言えるだろう。

現在の出版社の作品集めの常套手段は新人賞である。これは公募形式による。予め編集者が選別したものをその出版社子飼いの作家4~5人の合議制により新人賞は決定する。これによって、まず1作は出版される。しかし、その後々までも作品を書き続けることができるのは数える程しかいない。

審査員作家に見る目がないのである。出版社がすぐ金になる作家を選ぶからである。 ドリームブッククラブが、この旧体制に対するカウンターカルチャー足りうるかどうかはこれからであるが、eマーケティング的見地からすると、成立していると確信できる手法である。

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