2007年9月30日日曜日

vol.50 NTTさん、しつこいんじゃないですか? 2001/02/02

この話題にはもううんざりで書きたくはないのだが、また通信インフラの話題である。

NTT東西が光ファイバーと無線を使ったネットワークを模索。2002年度には実用化するそうである。

光ファイバーは、家庭までのラスト1マイルをいかに安価に接続するかというのがテーマになっていたわけだが、これを無線によって解決しようというわけである。

光ケーブルは現在宝の持ち腐れ状態にあるわけで、これはこれで意味のあることには違いないし、資産として活用していけるわけだから目出たいことである。

無線を活用したネットワークというのは家電メーカーが推進しているブルートゥースと競合する技術になるわけだが、こちらは36Mbpsというとんでもない高性能であるらしい。 NTT法によってネット参入を阻まれているNTT東西としては、必死に生き残りの活路を見い出そうとしているわけで同情できなくもない。

しかし、これによって、いかにNTTがADSLをやりたくないかということも証明された。光をやりたいんですよね、NTTさん。

ところが、同じNTTが言い出した、家庭電話のi-mode版である、L-modeということになると大きな「?」がつく。家庭の固定電話を使ってi-modeと同様のネット接続サービスをやろうというこのサービス、一体ユーザーメリットを考えているのかという疑問が湧いてくる。

現在料金表示などに使われている液晶画面を改良した新機種が必要になるようだが、いくら携帯と比べて大きいといっても知れている。この画面サイズはPDAのサイズだし、表示できるコンテンツも別途必要になってくる。誰が使うの?と思うのだが、「パソコンに不馴れな主婦や高齢者」が対象であるそうである。

苦しい。いかにも苦しい。「ネット参入のためにはなりふり構わずですよ」。そういいなさい、NTTさん。 しかし一方、頼みの綱のADSLの方はというと、「モデムの規格化を2月には行う」そうである。今頃こんなことを言ってるのか!モデムがなきゃ通信できないじゃないか!1月から開始するんじゃなかったのか!おい、総務省!! やるやるという話ばかりで、実体は何も変わっていない。本当に情けないくらいの牛歩の歩みである。

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2007年9月24日月曜日

vol.49 新しい出版 2001/01/25

WEB出版ということをやりはじめるところが出てきた。

WEBに載せるということは、WEBという大海に小瓶に手紙を詰めて放り込むようなものである。

1997年に自分のWEBを持って3年、ぽつぽつとどなたかが来ては読んでいっては去っていくような状況が続いていた。

実は、その頃すでに少額課金が実現するようなことを言ってたので、1回100円程度で「販売」してやろうと思っていたのである。

ところがご存じのように、ブロードバンド化と似たようなスピードで、ビットキャッシュもいつのことだか分からない状態である。

そして昨年末、ドリームブッククラブという名前だけはひどく分かりやすいが、中身は訳の分からないところから「公開」の依頼。

公開も何も、はなっから公開してたのであるから、「?」という感じ。聞けば、PDFでダウンロードして貰うという。

はは~これで金をとるのか、と思ったらそうではなくて、「本」を作るという。しかも「投票制」でという。

面白いことにわたしは某家電メーカーで、WEBで新商品を開発する仕事をやったことがあって、この発想にまんまと乗せられてしまった。いや、むしろ、積極的に乗ってみたのである。

結果、「本」になることになり、現在版組が進んでいる。こうなってくると、ちょっと面白い。 WEBで、すでに全文を読んでいるのに「本」がほしくなるのか?という問いに対する解答がこれだからである。

この5年程の間に、WEBはメディアからツールへと変わった。 WEBをツール化することでリアルへと回帰するのである。この流れをそっくりそのまま体現しようというのがドリームブッククラブである。

さらに今度は「本」という実体があるわけで、ここからWEBというヴァーチャルへともう一度回帰させる仕掛けが必要だろう。これがインタラクションということであるから。

そしてまたリアルへ・・・・・。R2V to V2R、RVRである。ヴァーチャルとリアルの無限のインタラクション。こういうものが実現できれば「新しい出版」が出現したと言えるだろう。

現在の出版社の作品集めの常套手段は新人賞である。これは公募形式による。予め編集者が選別したものをその出版社子飼いの作家4~5人の合議制により新人賞は決定する。これによって、まず1作は出版される。しかし、その後々までも作品を書き続けることができるのは数える程しかいない。

審査員作家に見る目がないのである。出版社がすぐ金になる作家を選ぶからである。 ドリームブッククラブが、この旧体制に対するカウンターカルチャー足りうるかどうかはこれからであるが、eマーケティング的見地からすると、成立していると確信できる手法である。

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2007年9月17日月曜日

vol.48 M2M to W2W 2001/01/15

いよいよB2Bサイトがメガモール化の様相を呈してきた。

各業界のサイトであるB2Bサイト同士が連携に向かっているのである。異なったマーケットとマーケットの連携であることから、これをM2Mと呼んでいる。

そして、この先に待っているのはギガモール化の方向であり、各国のM2Mが連携することによって出現するW2W、World to World サイトである。これによっていよいよ現実の国境が消失することなるわけである。

ところが、ここにはシステム的な標準化や関税の問題、政治体制の問題など以上の問題が横たわっている。言語障壁である。

B2Bレベルの部品や原材料等の商取り引きでは英語が標準となっていくことだろうが、文化レベルの商取り引きの場合、どうしても自国言語でなければ伝えきれないものがある。他国語にはない言葉すら存在している。

こうなってくると、完全なる翻訳ソフトの開発が不可欠ということになるのだが、現状ではお寒い限りである。

翻訳というのは、他言語に置き換える作業ではない。他言語で思考する作業である。そしてさらにより理解されやすい単語を選択していく作業が不可欠である。つまり、「こなれた訳」でないとその国の人々には違和感を与えるだけで理解されることはない。そればかりか不要な誤解をされてしまう恐れすらある。

W2WのレベルまでWEBの連携が進めば、言語自体もそのレベルで飛び交うことになるわけだから、WEB上に自動翻訳ソフトを載せることは可能であろう。

例えば、まず各国で自国語を英語にする作業を行う。その英語を仲介役にして、各国語に訳していく作業を行うようなソフトの開発が急務だろう。

現在のソフトは、「対訳的機能」が中心だが、実はその内容を理解するには「大約的機能」こそが重要なのである。まず大まかな内容を把握し、次に細かい内容を理解するように人間の脳は出来ている。

従って、細かいところを間違ってしまう翻訳では大意を掴むことも要約することもできなくなってしまうのである。

WEB技術を使えば瞬時にして完璧な翻訳は必ず実現するものと思う。

基本ソフトをネット上に公開して各国の技術者がアイデアを出し合うような、Mクロの逆を行くLINUXのような21世紀型開発体制で是非とも実現し、「最後の障壁」を撤廃してほしいものである。

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2007年9月2日日曜日

vol.47 9252247 2001/01/09

数字ばかりのタイトルであるが、9to5to 24・7と読む。

9to5は朝9時から夕方5時まで。24・7は1日24時間、週7日間。 もうお分かりだろう。現在、WEBを持つ企業やWEBでビジネスを展開している企業の営業体制は、「247体制」で行われている。いわばコンビニと同じ体制である。

これに対して、官公庁はじめ既存企業の営業体制は「925体制」である。 こういった企業がWEBを運営すると一体いかなることになるかといえば自明のこと。会社の営業時間にしかWEBは稼動しない。土曜日曜は当然閉店、祝祭日も閉店、おまけに会社の催事のある日も閉店。時間外は当然閉店である。

こんなサイトは、夜行動物であるネットユーザーにとってはいつ行っても閉店している印象を与えるどころか、存在すら認知されていないということになる。

これではアクセス数も伸びるわけはないし、EC活動も行われるわけがない。ところが肝心の担当者はあせるどころか仕事が増えるのを歓迎していないため、これを活性化するような手立ては一切取らない。

ユーザーのアクセスログはおろか、メイルアドレスの管理すら興味がないようである。 一体、企業と言うのはいかなる目的でWEBを立ち上げているのだろうか? すでにひと頃の「WEB会社案内」ラッシュは終焉を迎え、EC主流のコンテンツに移行し、ユーザーの意見を吸収し商品に反映させるための手法としてeCRMやパーミッションマーケティングがクローズアップされているが、本気で取り組んでいる企業は数える程しかない。

99.9%の企業は「独断とご都合主義」によって商品政策を決定している。 いくら新しいマーケティング手法であっても、WEBコンテンツやプログラムのバックアップがなくては稼動しない。とりわけ、eCRMもパーミッションマーケティングもデータの重要さに目を向け、データからインフォメーションを抽出することに主眼がある。

最近では各ソフトメーカーも色々なCRMソフトを発売するようになってきたが、分析、解析に時間を費やし過ぎ、重要な戦略的「意思決定」に活用されているとはいいがたい。相変わらず、もっとも重要な意思決定は「独断とご都合主義」による非科学的方法によって行われているのである。

ではいかなる方法によって「247体制」を敷き、科学的マーケティングによってWEBを活用したビジネスを展開していくのか?

方法は3つある。 1つはASPとしてアウトソーシングする方法。 1つはePMを置き、プロジェクトとして遂行する方法。 1つは社員全員の意識改革を図り、「247体制」に対応できる「e企業体質」に切り替える方法。 段階的に実施していきながらでも、「e企業体質」を速やかに獲得することが21世紀のビジネス社会に生き残っていくための必要最低条件であろう。

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