2007年3月17日土曜日

vol.14 情報家電の行方 2000/06/06

「ただいま!」
「おかえりなさい!お風呂はわいています。お食事はお済みですか?明かりはどうしましょう?」
「済ませてきた。明かりはこれでいい。何かメッセージはあるかな」
「メイルが届いています」
「読んでくれ。その後、録画してある映画を」
「お風呂はどうしますか?」
「入るよ、保温しておいてくれ」

これは新婚家庭の会話ではない。彼が話しているのはHS(ホームセクレタリー)-1の「深水藍」である。もともと「彼女」はゲームソフトのアイドルだったのだが、最近独身男性のホームセクレタリーとしても人気上昇中なのだ・・・・。

情報家電という言葉を聞くようになって久しいが、一向に使い物になる商品が登場しない。これは各家電メーカーの「縦割り行政」と全く同じ生産体制に原因がある。

ネットに繋がるテレビや冷蔵庫や電子レンジなどというものが続々と発売されるが、こんなものは全く不要である。いちいちこんなものを操作している時間が無駄だし、冷蔵庫の中身など見た方が早いし、レシピを教えてもらったところで料理など作ったことのない人間にはブタに真珠なのだ。

情報家電の発想に最も欠けているものは、「コントロールセンター機能」を何に持たせるかということである。つまり、「家電のネットワーク化」をまず考えることである。これを抜きにして、単発的にご都合主義でネットワークの単なる「パーツ家電」などいくら作ってみたところで生活者の評価を下げるばかりである。

画面に写し出された3DCGキャラに音声認識エンジンを搭載した対話型ロボット(女性客の場合は金城武とかになるんでしょうか)が家庭内の家電をコントロールしナビゲーションする。まずこういうふうに考えなければダメ。

これが決まればホームサーバーが必要にもなるだろうし、各家電を無線で結ぶネットワークを構築する必要も出てくるわけである。

家電メーカーというのは発想が転倒しているのだから、逆立ちでもして考えたら少しはマシなものが出てくるんじゃないだろうか。出来ませんかね、こんな簡単なことが、家電メーカーさん。


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