2007年2月16日金曜日

vol.6 ネットバブルの実体 2000/04/27

ネットバブルであるということである。何がそうかというと、ネット関連やIT関連のベンチャー企業という全く正体の分からない業界にだけ金が集まっているからだということである。

バブルという言葉は土地神話全盛の頃の言葉で、土地という実体のあるものに対してその実体の価値以上の価値を付加していって最後にパンクしてしまったことから生まれた言葉である。しかし経済と言うのは、投資家が投資先を常に求めるようにバブルを求めるものである。

で、次の投資先としてネットやITやというものが浮上してきただけのことで、このこと自体は驚くに値しない。驚くべきは、全く儲かっていない企業や、これから儲けようと思っている企業(まだ企業ですらないものも含む)に金が集まっていることである。

もちろん、将来性や期待値に対しての投資なのだろうが、企業と言うものの持つ社会性や永続性という要素は投資の判断基準として全くと言っていいほど加味されていない。従って、投資というよりも投機であり、先物取り引きと同じマネーゲームなのである。こうした認識のもとに、欧米では常識の「高く売るため会社を立ち上げる」起業家が日本でも誕生し始めていることは喜ばしいことである。

だが、ベンチャー企業の経営者の中にも自分独自のコンセプトを実現して社会性を獲得したいと思っているまともな少数派(?)もいるわけで、こういうものがこつこと畑を耕しているうちに気が付くと周りを牧場にされてしまっていたというような危険と背中合わせの状況であることも疑う余地のないところである。とまれ、ネットバブルというものに実体があるとするならば、「ネットの実体を理解することの出来ない投機家が、実体のない金を注ぎ込んでいる」というのが穿った見方ではないだろうか。

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