2007年2月15日木曜日

vol.5 パーミッションマーケティングのギミック 2000/04/20

パーミッションマーケティングが大はやりである。HP閲覧の軌跡を追跡してDB化し、データマイニングによって個人個人のニーズに合った情報をフィードバックしようということのようである。

これはかつては市場調査でも行われていた古典的KJ法と何ら変わるところはない。回答をふるいにかけるスクリーニングという部分をクッキー機能に置き換えただけのことで、そうであるがゆえになおさら始末が悪い。

なぜかというと、マーケッターなら誰でも知っていることだが、消費者というのは必ず嘘をつく生き物であり、自分で書いたアンケートの中には必ず嘘が混じっている、という事実である。これは、「日本人の8割が自分の事を中流と思っている」という奇妙な意識調査の結果によっても証明されているところである。勿論これは、上流、中流、下流、などという抽象的な選択肢の中から選ばせるという理由にもよるが、この嘘に対してバイアスをかけるという作業が欠如していることが大きい。

バイアスをかけずに、回答を鵜呑みにして次の策略を仕掛けるというのがいかに無謀なことかというのはほんの少しの想像力があれば分かることなのに、なぜこんなことが今さら注目されるのかというと、やはりアクセス数至上主義の影響で、10より1000は信頼できるという「サンプル数至上主義=DB至上主義」が復活(台頭?)してきたことを意味しているのだろう。

1度旨いというと、何度も同じおかずを作り続ける新妻のような愚直なマーケティングがいつまでも続かないことを願いたいものである。

ソウダヒロシ プロフィール CONTACT

※直近のブログは→ITトレンド2010

※食い物系のブログは→今日のメニュー2010

※環境系のブログは→環境トレンド2010

※進行中プロジェクトのブログは→リンクアド・プロジェクト公式ブログ

0 件のコメント: